秋の運動会シーズンが近づくと、「かけっこで速く走りたい」と張り切る子どもの姿があちこちで見られます。その一方で、親としてどう手伝えばいいのか、何から始めればいいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、家庭でできる範囲のかけっこサポート術をまとめました。フォームの基本、遊びながらできる練習、本番前1〜2週間の整え方、そして当日の声かけまで、特別な道具なしで親子で取り組めることだけを紹介します。子どもによって体の使い方も成長のペースも違うので、断定的な指導ではなく、一般的によく言われるポイントを親子で楽しく試すという姿勢で読んでいただければと思います。
まず親子で確認したい「速く走るフォーム」の基本
子どもの走りは、少しの意識で変わることがあります。とはいえ、親が専門的な指導を細かくする必要はありません。よく言われる基本を、親子で楽しく確認する程度で十分です。
- 姿勢。背筋を伸ばして、ほんの少し前に傾くイメージで走ると、足が前に出やすいと言われています
- 目線。足元ではなくゴールの先を見ると、姿勢が崩れにくくなります
- 腕振り。ひじを軽く曲げて、前後にリズムよく振ります。横に振らないのがポイントです
- 足の運び。地面を強く蹴ろうとするより、ももを軽く上げてリズムよく足を運ぶ意識が向いていると言われています
一度にすべてを直そうとすると、子どもは混乱してしまいます。「今日は腕振りだけ」のように、1回の練習で意識するポイントを1つに絞るのがおすすめです。
もう1つ大切なのは、細かい癖を強く指摘しないことです。注意ばかりが続くと、走ること自体が嫌になってしまいます。できているところを見つけて言葉にするほうが、結果的にフォームは良くなっていくと私は感じています。
遊びながらできる、かけっこが速くなる練習
小学生くらいの子どもにとって、練習は「遊び」の形にするのが長続きのコツです。次のような遊びには、走る動きの要素が自然に含まれています。
- 鬼ごっこ。急な方向転換とダッシュを繰り返す、全身を使った走りの遊びです
- スキップ競争。ももを上げてリズムよく進む感覚が身につきます。大きくゆっくり進むのがポイントです
- 影ふみ・しっぽ取り。相手を見ながら急に走り出す遊びなので、スタートの反応につながります
- スタートダッシュごっこ。「よーい、ドン」の合図で10〜20mだけ全力で走ります。短い距離を数本、が基本です
長い距離を何本も走らせる必要はありません。かけっこは短距離走なので、疲れ切る前に切り上げて、「もっとやりたい」くらいで終えるほうが次につながります。
公園に行けない日は、その場でのもも上げやジャンプ遊びでも十分です。大切なのは、週に何回か、体を動かす時間を親子で楽しく続けることです。
練習の成果を記録すると、子どものやる気が続きます
家庭練習を続ける一番のコツは、記録を残すことだと私は考えています。「先週より速くなった」が目に見えると、子どもは自分から練習したがるようになります。
かけっこなら、スマホのストップウォッチで20m走のタイムを測って、カレンダーやノートにメモするだけで立派な記録です。数字が少しずつ縮んでいくのを一緒に見て喜ぶ、その繰り返しがやる気の源になります。
実は私は、スポーツをがんばる子どもと親御さんのために記録アプリを作っています。野球をしている子なら、iPhoneのカメラで球速やスイング速度を測れるスピガン。野球・サッカー・バスケ・バレー・スイミングの試合や練習を記録して選手カードが育つキロクエストシリーズもあります。どれも無料でダウンロードできるので、かけっこをきっかけに記録の習慣を作りたい家庭は、ぜひあわせて試してみてください。
本番前1〜2週間でできること
運動会が近づいてきたら、新しい練習を増やすよりも、コンディションを整えることに軸足を移しましょう。
- 練習は短く軽めにする。本番1週間前からは、スタートダッシュ数本など軽い内容で十分です
- 生活リズムを整える。睡眠をしっかりとり、朝ごはんを食べる習慣を整えます
- 靴を確認する。サイズが合っているか、かかとがすり減っていないかを確認します。新しい靴で走るなら、本番前に履き慣らしておきましょう
- 走る距離とコースを聞いておく。直線だけなのか、コーナーがあるのかで心の準備が変わります
コーナーがあるコースなら、公園で緩いカーブを走る遊びを一度しておくと、本番で戸惑いにくくなります。体を少し内側に傾けると曲がりやすいと言われていますが、これも遊びの中で体感できれば十分です。
前日は特別なことをせず、いつも通りの夕食と早めの就寝を心がけましょう。「明日は楽しみだね」と声をかけて、リラックスして眠れる空気を作ってあげてください。
運動会当日の声かけで大切にしたいこと
当日の朝、子どもは思っている以上に緊張しています。ここで結果への期待を口にすると、その緊張はさらに強くなってしまいます。
おすすめしたいのは、結果に触れない声かけです。「練習してきた腕振り、見てるからね」「転んでも大丈夫、最後まで走れたらかっこいいよ」のように、過程と挑戦に光を当てる言葉が子どもの心を軽くします。
走り終わったら、順位に関係なく、まずがんばりを認めてあげてください。「速かったね」でも「最後まで一生懸命だったね」でも構いません。運動会のかけっこは順位を競う場であると同時に、練習してきたことを出し切る経験の場です。その経験を認めてもらえた子どもは、来年もまた「速くなりたい」と思えるはずです。
よくある質問(FAQ)
Q. かけっこは短期間で速くなりますか
A. 個人差が大きく、確実に速くなる方法はありません。ただ、腕振りや目線など、意識するだけで走りやすくなると言われるポイントはあります。本番までの期間は、フォームの基本確認と短いダッシュを楽しく続けるのが現実的です。
Q. 家での練習はどれくらいの頻度がいいですか
A. 目安として週2〜3回、1回15〜20分程度の遊び感覚の練習で十分です。疲れが残るほどの練習は逆効果になりやすいので、もう少しやりたいくらいで切り上げるのがおすすめです。
Q. 運動会の前日はたくさん練習したほうがいいですか
A. 前日の練習は軽めにして、睡眠をしっかりとるほうが大切です。疲れを残すと本来の力が出しにくくなります。早めに休んで、当日の朝ごはんをきちんと食べることを優先してください。
Q. 走るのが苦手な子には、どう声をかければいいですか
A. 順位や速さではなく、「最後まで走れたこと」「先週より腕が振れたこと」など、その子自身の変化を言葉にしてあげてください。他の子との比較は自信を失わせやすいので、避けるのが無難です。
Q. コーナーの上手な走り方はありますか
A. 一般的には、スピードを少し落として体を軽く内側に傾けると曲がりやすいと言われています。事前に公園などで緩いカーブを走る遊びをしておくと、本番でも戸惑いにくくなります。
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