「うちの子、国語のテストになると手が止まってしまう」
低学年のお子さんを持つ家庭では、珍しくない悩みです。
計算はできるのに、読み取りになると急に自信をなくす。
そんな子は、読解力そのものよりも手前の「聞いて覚える力」や「ことばの数」でつまずいていることが少なくありません。
この記事では、小学生の読解力を家庭学習で伸ばす方法を、低学年の国語が苦手な子への対策としてまとめました。
どれも特別な教材がいらず、今日から家で始められるものばかりです。
低学年の読解力は「内容の大体をつかむ」ことから始まる
まず、低学年に求められている読む力を確認しておきます。
文部科学省の小学校学習指導要領(平成29年告示)では、国語の1・2年生の「読むこと」について、次のような内容が示されています。
- 時間的な順序や事柄の順序などを考えながら、内容の大体を捉えること
- 場面の様子や登場人物の行動など、内容の大体を捉えること
- 語のまとまりや言葉の響きなどに気を付けて音読すること
つまり低学年の段階では、難しい心情の読み取りよりも「だれが・どこで・何をしたか」「どんな順番で起きたか」をつかめることが土台になります。
語彙についても、同じ学習指導要領の解説で、1・2年生は「身近なことを表す語句の量を増す」時期とされています。
出典は、文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編」です。
家庭での対策も、この土台に沿って組み立てます。
低学年の国語が苦手な子に、家でできる対策5つ
1. 音読は短く、毎日続ける
音読は、文字を目で追いながら声に出し、自分の耳でも聞く練習です。
量は欲張らず、教科書の1ページや1段落だけでもかまいません。
読み間違いをその都度止めて直すと、子どもは読むこと自体が嫌になりがちです。
最後まで読み切ってから、気になった1か所だけ一緒に読み直すくらいがちょうどよいと私は考えています。
2. 読み聞かせのあとに「だれが・どうした」を聞く
小学生になっても、読み聞かせは続けて大丈夫です。
読み終わったら、1つか2つだけ質問をしてみてください。
- 「だれが出てきた?」
- 「どこへ行ったんだっけ?」
- 「最後はどうなった?」
ポイントは、テストのように問い詰めないことです。
答えられなければ、そのページに戻って一緒に確かめれば十分です。
3. 短い話を聞いて覚える練習をする
読解が苦手な子の中には、文の途中で前の内容を忘れてしまう子がいます。
そこで役立つのが、2〜3文の短い話を聞いて、あとから内容を答える練習です。
たとえば「たろうくんは公園へ行きました。そこで友だちに赤い花を3本あげました」と話します。
そのあとに「だれにあげた?」「何本だった?」「何色だった?」と聞くだけです。
お風呂や車の中など、本がない場所でもできます。
慣れてきたら文の数を増やして、少しずつ難しくしていきます。
4. 日常の会話でことばを増やす
知らないことばが多い文章は、大人でも読みにくいものです。
語彙は、日常の会話の中で少しずつ増やしていけます。
- 「大きい」の反対は何かを聞く、反対ことば遊び
- しりとりや、仲間のことば集め(野菜の名前、乗り物の名前など)
- 「1本、2枚、3匹」のような数え方を、買い物や食事のときに使う
5. 1日10分と決めて、終わりをはっきりさせる
低学年の集中は長く続きません。
「音読5分と質問2つで終わり」のように、終わりを先に決めておくと取りかかりやすくなります。
勉強の時間帯や生活リズムの整え方は、新学期の勉強習慣を立て直す方法の記事でも詳しくまとめています。
逆効果になりやすい関わり方
良かれと思ってやりがちですが、次の3つは避けたほうが無難です。
- 間違いをすぐに指摘する。読むこと自体への苦手意識につながりやすくなります
- 長文の問題集をいきなり大量にやらせる。土台ができる前だと、できない経験ばかりが積み重なります
- きょうだいや友だちと比べる。ことばの育ち方には個人差があります
なお、読み書きに強い困難がある、聞いた内容をほとんど覚えていられないなど、気になる様子が長く続く場合もあります。
そのときは家庭だけで抱え込まず、担任の先生や自治体の教育相談窓口に相談してみてください。
「聞いて覚える」練習を手軽に増やせるアプリ「ことばのもり」
3つ目に紹介した「短い話を聞いて覚える練習」は取り組みやすい反面、保護者が毎回お話と質問を考えるのが大変です。
そこで解決策の1つとして紹介したいのが、当サイト運営者の私、JACKが開発したiPhone・iPad向けアプリ「ことばのもり」です。
ことばのもりは、未就学から小学1年生向けの国語の知育アプリです。
この中の「おはなし きおく」というモードが、まさに聞いて覚える練習にあたります。
- 短いお話を音声で聞いて、聞き終わってから問題に答える
- だれがだれに何をあげたか、いくつあったかなどを覚えて答える
- お話は30本、問題は156問
- 初級(4問)と中級(6問)は4つの選択肢から選び、上級は声で答える
- 読み上げは、やさしい声でゆっくり進む
問題も選択肢もすべてひらがなで読み上げつきなので、文字を読むのが苦手な子でも一人で取り組めます。
広告は入っておらず、アカウント登録も不要で、オフラインでも遊べます。
料金は、ダウンロード無料です。
全モードを使うには買い切りのアプリ内購入が1回必要で、サブスクリプションではありません。
金額はApp Storeのページに表示されるので、購入前にご確認ください。
📲 ことばのもりを無料でダウンロード ▶ Google Playで入手(無料)
正直にお伝えしておくと、このアプリは未就学から小学1年生向けの内容です。
長い文章の読解問題や漢字の学習は入っていないため、2年生以降で本格的な読解問題に取り組みたい場合は、教科書や市販の問題集のほうが向いています。
また、アプリを使えば読解力が必ず上がるというものでもありません。
音読や読み聞かせを土台に、練習の回数を増やす補助として使ってください。
おはなし きおく以外のモードやアプリ全体の紹介は、ことばのもりの紹介記事にまとめています。
算数の文章題にも不安がある場合は、同じシリーズのさんすうのもりの紹介記事も参考にしてください。
1週間の進め方の例
最後に、無理なく続けるための組み合わせ例を紹介します。
- 平日の夕方。宿題の音読を1回。終わったら「だれが何をした話だった?」と1つだけ聞く
- 寝る前。読み聞かせを1冊。質問は1〜2個まで
- お風呂や移動中。短い話を聞いて覚える練習を1回、または反対ことば遊び
大切なのは、できなかったことよりも、昨日より少しできたことに目を向けることです。
「さっきの話、よく覚えていたね」の一言が、次の日のやる気につながります。
よくある質問(FAQ)
Q. 読解力を伸ばす家庭学習は1日どれくらいやればいいですか
A. 低学年のうちは、1日10分ほどを目安に短く続けるのがおすすめです。音読に5分、読み聞かせのあとの質問に数分というように、生活の流れに組み込むと無理なく続きます。
Q. 音読を嫌がる子にはどうすればいいですか
A. 量を減らして、1段落だけから始めてみてください。親子で1文ずつ交代で読む方法や、好きな本や図鑑を題材にする方法もあります。読み間違いをその都度指摘しすぎないことも大切です。
Q. 読み聞かせは小学生になっても続けたほうがいいですか
A. 続けて問題ありません。自分で読むよりも少し難しい話を耳から楽しめます。読み終わったあとに「だれが出てきた」「最後はどうなった」と1つか2つ聞くだけで、内容を整理する練習になります。
Q. 「ことばのもり」の「おはなし きおく」はどんな練習ができますか
A. 短いお話を音声で聞き、聞き終わってから問題に答えるモードです。だれがだれに何をあげたか、いくつあったかなどを覚えて答えます。お話は30本、問題は156問で、初級と中級は4つの選択肢から選び、上級は声で答えます。
Q. アプリだけで読解力は身につきますか
A. アプリだけで十分とは考えていません。読解力の土台は、音読や読み聞かせ、親子の会話といった毎日の積み重ねで育つものです。アプリは、聞いて覚える練習を手軽に増やすための補助として使ってください。
関連リンク
読解力は、短い時間の積み重ねで少しずつ育っていくものです。
まずは今日の音読のあとに「だれが、どうした話だった?」と1つ聞くところから始めてみてください。




