超音波の動物撃退器を買う前に、「これ、人間にも聞こえるのでは」と手が止まる方は多いと思います。小さな子どもがいる、犬や猫を飼っている、隣家が近い。そういうご家庭ほど、周りへの影響が気になるはずです。
私はJUREMIの超音波動物撃退器を企画・販売しているメーカー側の人間です。売る立場だからこそ、都合の悪い部分も先にお伝えします。この記事は、人・ペット・ご近所への影響と、トラブルを避ける置き方だけに絞りました。設置手順は正しい設置方法と使い方のガイドにまとめています。
結論:「人には聞こえない」は半分だけ正しい
メーカー本人のおすすめ(自社商品)
JUREMI 超音波動物撃退器 4個セット(¥7,660・税込)/2個セット(¥4,260・税込)
センサーが感知したときだけ作動するAUTOモード付きの、ソーラー充電式撃退器です。常時鳴らさずに使えるので、住宅街でも音の出る回数を抑えられます。13kHzは人に聞こえる場合がある点を、購入前に知っておいてください。
▶ Amazonで4個セットを見る▶ 楽天で4個セットを見る ▶ 2個セットを見る楽天で見るJUREMI全アイテムを見る結論から言うと、超音波の撃退器は人によっては聞こえます。特に子どもや若い方には、キーンという高い音として聞こえる場合があります。
JUREMIの撃退器は13kHzと50kHzを自動で切り替えます。50kHzは人の耳には聞こえない高さですが、13kHzは人の聞こえる範囲に入っています。購入された方から、耳障りだというご意見をいただいたこともあります。
なぜ聞こえる人と聞こえない人がいるのか
人が聞き取れる音の高さは、一般に20Hzから20,000Hz(20kHz)とされています(小野測器の解説)。20kHzを超える音が、いわゆる超音波です。
ただ、この上限は全員に共通ではありません。きこえナビ(補聴器メーカーWSオーディオロジー運営)によると、人の聴力は20代から徐々に低下し始め、高い周波数の音から少しずつ聞こえにくくなります。若者にだけ聞こえると言われるモスキート音は17,000Hz前後で、この性質を利用したものです。
つまり、大人には無音でも子どもにはうるさい、ということが起こります。自分に聞こえないから大丈夫、という判断がいちばん危険です。
犬や猫はどうでしょうか。シグニア補聴器の解説では、犬はおよそ65Hz〜50,000Hz、猫は30Hz〜65,000Hzと紹介されています。数値は資料によって幅がありますが、人よりずっと高い音まで聞こえる点は共通です。
| 対象 | 聞こえる周波数の目安 | 13kHz | 50kHz |
|---|---|---|---|
| 人 | 20Hz〜20,000Hz | 範囲内(聞こえる人がいる) | 範囲外 |
| 犬 | およそ65Hz〜50,000Hz | 範囲内 | 上限付近 |
| 猫 | 30Hz〜65,000Hz | 範囲内 | 範囲内 |
子ども・赤ちゃんがいる家庭で気をつけること
健康への影響は、私は医療の専門家ではないので断定できません。ここでは公的な注意書きを紹介します。
猫よけ用の超音波装置を住民に貸し出している自治体では、神奈川県平塚市が「人によっては気分が悪くなったり、頭痛を起こすことがあります」と案内しています。東京都府中市も、通常は人に影響を与えないレベルとしたうえで、まれに子どもや聴覚の敏感な方に影響が出る場合があり、その場合は直ちに使用を中止するよう求めています(いずれも2026年9月に確認)。
これを踏まえると、子ども部屋や寝室の窓、庭の遊び場には向けない、子どもが庭で遊ぶ時間帯は電源を切る、の2点が基本です。赤ちゃんは言葉で伝えられないので、泣き方や寝つきの変化を気にかけてください。
子どもが耳を押さえる、その場所を嫌がるといった様子があれば、まず使用を止めてください。頭痛や耳の違和感が続く場合は、小児科や耳鼻咽喉科に相談してください。
飼っている犬・猫への影響は「反応を見ながら」が基本
犬や猫は、この製品が追い払う対象そのものです。野良猫に聞こえる音は飼い猫にも聞こえるので、ペットに影響がないとは言えません。
庭で犬を放す、猫が窓辺やベランダで過ごすというご家庭は、その場所が作動範囲に入らないように配置してください。
設置して数日は、ペットの様子を観察します。落ち着きがない、食欲が落ちたといった変化があれば、向きや場所を変えます。それでも変わらなければ使用を止め、獣医師に相談してください。
ペットの行動範囲と動物の通り道が重なる場合は、ネットや柵など物理的な対策のほうが向いています。方法の比較は庭や駐車場の野良猫対策の記事を参考にしてください。
近所迷惑にしないための置き方5つ
1. 住宅街ではAUTOモードにする
30秒ごとに自動で作動するON1と、赤外線センサーが感知したときだけ作動するAUTOの2モードがあります。家が近い場所では必ずAUTOにしてください。音が出る回数が大きく減ります。
2. 境界ではなく、自分の敷地の内側へ向ける
高い音は障害物に弱く、正面方向に強く届きます。境界フェンスに外向きで付けるのは避け、境界側から自分の庭の内側へ向けてください。隣家に音の正面を向けないことが、いちばん効く配慮です。
3. 隣家の窓・子ども部屋からできるだけ離す
距離が離れるほど音は弱くなります。隣家の窓の近くは避け、建物や塀が間に入る位置を選びます。何メートルなら聞こえないという保証はできないので、離せるだけ離してください。
4. 道路や通学路を感知範囲に入れない
感知範囲は最大12mです。赤外線センサーは一般に体温のある動くものに反応するため、人が通っても作動することがあります。歩道や通学路が範囲に入らないよう、向きや位置をずらしてください。
5. 設置前に両隣へひと声かける
「撃退器を置くので、音が気になったら言ってください」と伝えておくだけで、万一聞こえたときも苦情ではなく相談で済みます。
作っている側として正直に言う弱点
この製品の弱点は、周波数を手動で選べないことです。切り替えは動物の慣れを防ぐために本体が自動で行うので、人に聞こえない50kHzだけに固定することはできません。
そのため、隣家との距離がほとんどない密集地や、ご家族に音に敏感な方がいる場合は、無理におすすめしません。
畑や山ぎわ、隣家と距離が取れる庭なら、音が問題になる場面は少なくなります。何個必要かは2個・4個セットの選び方で、効果が出ないときの見直しは効果がない時の原因と対策で解説しています。
よくある質問
Q1. 超音波の動物撃退器は人間にも聞こえますか?
機種と聞く人によります。JUREMIの撃退器が使う13kHzは人の可聴域(一般に20Hz〜20,000Hz)に入るため、子どもや若い方を中心に高い音として聞こえることがあります。50kHzは可聴域の外です。
Q2. 赤ちゃんや子どもがいる家でも使えますか?
子ども部屋や寝室の窓、遊び場に向けない配置にしてください。健康への影響は断定できません。嫌がる様子があれば使用を止め、気になる症状は小児科や耳鼻咽喉科に相談してください。
Q3. 飼っている犬や猫に影響はありますか?
犬や猫は人より高い音まで聞こえるため、ペットにも聞こえると考えてください。生活エリアに向けず、設置後数日は様子を観察し、変化があれば向きを変えるか使用を止めて獣医師に相談してください。
Q4. 近所迷惑にならないようにするにはどうすればよいですか?
AUTOモードにする、自分の敷地の内側へ向ける、隣家の窓からできるだけ離す、の3点が基本です。設置前に両隣へひと声かけておくと、万一のときも話し合いで解決しやすくなります。
Q5. 周波数を手動で変えて、人に聞こえない音だけにできますか?
できません。JUREMIの撃退器は13kHzと50kHzを本体が自動で切り替える仕様です。調整できるのはON1とAUTOのモード、設置場所、向きの3つです。
まとめ:聞こえる前提で置き方を決める
超音波の撃退器は、人には聞こえないと言い切れる道具ではありません。
だからこそ、AUTOモードにする、敷地の内側へ向ける、窓や通学路から離す、子どもとペットの様子を見る、両隣に声をかける。この5つを決めてから設置してください。不安が残る環境なら、買わない判断も正解です。
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