夕方の献立を考える時間は、1日の中でいちばん頭が働かない時間だと思います。
仕事や家事で疲れて帰ってきて、冷蔵庫を開けて、そこから何を作るか決める。レシピアプリを開いても、写真を眺めているうちに時間だけが過ぎていく。結局いつもと同じものになって、また同じと言われる。
作るのが大変なのではなく、決めるのが大変なのです。ここを外して考えると、いつまでも楽になりません。
タニタが2026年3月に発表した調査でも、料理の困りごととして「献立がマンネリ化している」が46.0%、「献立が決まらない」が26.8%でした(週1回以上自宅で料理をする20〜69歳の1,000人が対象)。
この記事では、決める負担を減らす仕組みを、アプリ以外の方法も含めて整理します。
主菜だけ決めても終わらない
献立が決まらない理由のひとつは、決めることが1つではないからです。
主菜を決めても、あと1品どうしよう、汁物はどうしようと続きます。栄養の偏りも気になります。この積み重ねが面倒さの正体です。
だから、主菜だけを提案してくれる仕組みでは足りません。
決まらない理由は、ほかに3つある
理由が違えば、効く対策も違います。
- 選択肢が多すぎる。レシピサイトは候補が多すぎて、かえって選べなくなります
- 冷蔵庫の中身と噛み合わない。作りたいものから決めると、買い足しが増えます
- 決める時間帯が悪い。いちばん疲れている夕方に、毎日その日の分を決めています
決める負担を減らす4つの型
どれも、決める回数を減らす工夫です。合いそうなものを1つだけ試してください。
型1 主菜を曜日で固定する
月曜は豚肉、火曜は魚というように、主菜の食材だけを曜日で決めます。料理名まで固定しないのがコツで、当日は焼くか煮るかを選ぶだけで済みます。
型2 冷蔵庫の在庫から決める
作りたいものではなく、早く使いたい食材から主菜を決めます。消費者庁も、食品ロスを減らすコツとして「残っている食材から使う」ことを挙げています。
型3 候補を3択に絞る
何でもいい、という状態がいちばん決まりません。先に候補を3つだけ出して選びます。家族にも、生姜焼きか鮭か麻婆豆腐か、と3択で聞くと答えが返ってきやすくなります。
型4 週末にまとめて決める
平日の主菜だけを、余裕のある週末に決めておきます。ただし、まとめて決めることと、まとめて買い込むことは別です。消費者庁も「使う分、食べられる量だけ買う」ことを勧めているので、肉や魚は週の前半の分だけ買ってください。
時短の定番パターン早見表(主菜×副菜×汁物)
「あと1品」で止まらないように、定番の組み合わせ例を表にしました。
| 主菜の軸 | 主菜 | 副菜 | 汁物 |
|---|---|---|---|
| 豚肉 | 豚の生姜焼き | 千切りキャベツ | 豆腐とわかめの味噌汁 |
| 鶏肉 | 鶏の照り焼き | ほうれん草のごま和え | 大根と油揚げの味噌汁 |
| 魚 | 鮭の塩焼き | 冷ややっこ | 具だくさんの豚汁 |
| ひき肉 | 麻婆豆腐 | たたききゅうり | 卵の中華スープ |
| 麺・丼 | 親子丼か焼きうどん | 小松菜のおひたし | なめこの味噌汁 |
コツは、主菜で火を使うなら、副菜は切るだけか和えるだけにすることです。汁物の具は2種類までに絞ります。
副菜を作る余裕がない日は、汁物の具を増やせば十分です。農林水産省の食事バランスガイドでも、具だくさんの味噌汁は副菜1つ分の例に挙げられています。
買い物リストの作り方
リストは次の順で作ります。
- 買い物の前に冷蔵庫と食品庫を確認する。消費者庁も勧めている方法で、スマホで撮影しておくと店で迷いません
- 決めた主菜ごとに、足りない食材だけを書き出す
- 野菜、肉と魚、調味料というように、売り場の順に並べ替える
- リストにないものは原則買わない。特売品を買うときは、その場で主菜を1つ入れ替える
ここまでは紙とペンだけで始められます。ただ、組み合わせを考える手間と、重複を避ける手間は残ります。そこを自動にしたのが、私の作ったアプリです。
まとめて出るようにしました
パッと献立というアプリを公開しています。主菜と副菜と汁物を、組み合わせのバランスごとまとめて提案します。
操作は気分と食材を選ぶだけです。2タップで今夜の献立が決まります。
和・洋・中・韓国・エスニックの6つのジャンルから選べるので、今日は軽くしたいという気分にも合わせられます。
同じものが続かない工夫
直近2週間に出た主菜は、自動で候補から外れます。マンネリを防ぐためです。
季節も見ています。真夏にぶり大根は出てきません。当たり前のようですが、機械的に選ぶ仕組みだとここが抜けがちです。
材料は買い物リストに自動で入ります。分量は2人分で明記しているので、買い足す量もすぐ分かります。
レシピは500品、写真つき
収録しているのは家庭料理500品です。すべてに詳しい手順とコツを付けました。料理が得意でない方でも進められるようにしています。
レシピのタブから、料理名や食材で検索することもできます。お気に入り登録もできるので、気に入ったものは残しておけます。
切り方や火加減といった料理の基本用語の解説も入れました。手順に出てくる言葉が分からなくて止まる、ということがないようにするためです。
料金と設計
基本は無料でずっと使えます。再提案は1日3回までです。
チェンジを無制限にしたい方、苦手な食材をたくさん登録したい方、子ども向けモードや履歴を使いたい方は、買い切り400円のPro版があります。月額課金はありません。
献立の提案とレシピの表示は完全にオフラインで動きます。個人情報は集めていません。広告も入れていませんし、今後も入れません。
使い方の流れや向いている人は、パッと献立の紹介記事に詳しく書きました。
アプリ以外の方法と正直に比べる
献立の負担を減らす方法は、アプリだけではありません。
| 方法 | 強み | 弱点 |
|---|---|---|
| 献立ノート | 費用がほぼかからない | 書く手間があり、続きにくい |
| ミールキット宅配 | 献立決めと買い物が同時になくなる | 自分で買うより割高になりやすい |
| 週末の作り置き | 平日は温めるだけで済む | 休日に時間がかかり、保存の管理が要る |
| レシピサイト | 品数が圧倒的に多い | 候補が多く、決める作業は残る |
| パッと献立 | 主菜・副菜・汁物が2タップで決まる | iPhoneとiPad向け。収録は500品、分量は2人分表記 |
ミールキットはOisixやヨシケイ、生協の宅配などが扱っています。料金や配達エリアは各社の公式サイトで確認してください。
方法は1つに絞らなくて構いません。忙しい週だけミールキットに頼り、普段は曜日固定とアプリで回す形で十分です。
作り置きは保存に注意が必要です。厚生労働省は、残った食品を浅い容器に小分けして早く冷やし、怪しいと思ったら食べずに捨てるよう呼びかけています。
よくある失敗と対処
- 1週間分を完璧に決めて、3日目で崩れる。決めるのは4日分までにして、1日は残り物で済ませる予備日にします
- 新しい料理ばかり入れて疲れる。初めて作る料理は週1回までにして、残りは作り慣れた定番で回します
- 手を抜くことに罪悪感がある。惣菜や冷凍食品を主菜にして、汁物だけ作る日があっても構いません
よくある質問
毎日決めるのとまとめて決めるのは、どちらが楽ですか?
夕方に決めるのがつらい人は、まとめて決めるほうが楽です。予定が変わりやすい家庭は、3〜4日分だけ決める方法から試してください。
副菜が思いつかないときはどうすればいいですか?
冷ややっこ、トマト、もずく酢のように、火を使わない副菜を3つ決めておくと困りません。
栄養バランスはどこまで考えるべきですか?
主菜でたんぱく質、副菜と汁物で野菜をとる形なら、まずは十分だと私は考えています。食事指導を受けている方は、医師や管理栄養士の指示を優先してください。
決めた献立が当日の気分と合わないときはどうしますか?
同じ週の中で順番を入れ替えてください。入れ替えるだけなら、買った食材は無駄になりません。
家族に食物アレルギーがある場合はどうすればいいですか?
除去する食材の範囲は、必ず主治医の指示に従ってください。除去食の献立に悩む方は、私が作ったアレルギー献立ナビの紹介記事もご覧ください。
決める時間をなくすために
料理を楽にする道具はたくさんありますが、決める部分を引き受けてくれるものは多くありません。
夕方の10秒で今夜が決まるなら、その分の気力を他に回せます。私はそこを楽にしたくて作りました。
パッと献立をApp Storeで見る(iPhone・基本無料)
アプリの機能と料金は、2026年9月22日時点のApp Storeの掲載内容です。




